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設計士現る -夢のやつ vol.5-

  • 執筆者の写真: 天国 克将
    天国 克将
  • 5月21日
  • 読了時間: 2分

更新日:5月27日

解体で出た木材の多くは壁の下地材で、細くて再利用の効かない物なんだけど、薪ボイラーでお風呂を沸かして暮らしてる人に引き取って貰っていた。そうは言ってもすごい量、且つ自分たちで軽トラで運び込むので大変だった。そしてそして、柱や梁に使われていた古材のやり場に困っていた我々に救世主が現れた。設計士の徳さんだ。現場にふらっと現れて、「古材が必要なければくれませんか?」と。狭い町なもんで、あの錆びたブルーの軽トラはよくすれちがっていたのだが、ど偉い雰囲気を放つ彼とは何か縁があるんだろうと思っていた。手渡された名刺はとても美しく手書きされた物で、話し方から伝わる丁寧で真摯な人柄に我々夫婦は惹き込まれていった。そして気がつけば徳さんに設計を依頼していた。北杜市の木村ニ郎氏(gallery trax)に学んだ徳さんは、在る物を活かす、という俺たち夫婦の想いに深く共感してくれた。誰よりも真剣に家という物に向き合う人だ。仕事はつまり金だけど、だからこそ自分の道を進み、深め、誰とも違う自分の在り方に辿り着かねばならん。と俺は思う。それが自分が社会に還元する価値だから。徳さんはそれを体現してる。工期を優先はせず、施主の声、家の声に耳を澄ます。我々の買ったこの家を在るべき形に落とし込む為に、まずは徹底的に剥がそう!となったのだった。

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